合気道での当身7分について

合気道は、当身7分投げ3分という有名な言葉があります。

この言葉は合気道の開祖植芝盛平翁が、実戦になった際の合気道の技について言われた言葉です。

合気道の技の7割が当身で、3割が投げということです。

実戦を想定した場合、細々とした技を仕掛けることは現実的ではなく、瞬間的な対応としての当身が多用されるということです。

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合気道の当身とは?

そもそも当身とは、古武術や武道において、急所を「突く、殴る、打つ、蹴る、当てる」といった技術の総称です。

合気道における当身は、本来の武道で言われるものとは多少意味合いが異なります。

合気道の当身の目的は、相手の体を傷つけるためではなく、相手の動きをけん制し、当身によって急所を防御しようする相手の体勢を崩すためのものといえます。

そのため、合気道では他の武道とは違い、当身だけの稽古を基本的には行いません。

技の型の中に組み込まれている当身を、稽古の中で反復稽古します。

開祖植芝盛平翁が言われていた当身7分は、実戦を想定していることが、技の型の稽古を考えてみることでもわかります。

開祖植芝盛平翁の時代の技の稽古と比較すると、現在の稽古では、安全性を考慮し、当身による打ち合いがなくなっているといえます。

合気道の当身にも変遷が?

合気道の技も、時代の流れの中で変化し、当身もそれにつれて変わっています。

開祖植芝盛平翁の戦前の当身7分と言われていた技の構成は、実戦を想定したものであることは前述の通りです。

事実、昔の稽古者の方に聞くと稽古で相手を崩し、技をかけるためには、当身を3つくらい入れるものだったらしいのです。

それが時を経た技の変遷の中で、当身を入れるなという指導があった時期もあったとも聞いたことがあります。

しかしながら、当身を入れるなということは、当身を使わないということではなく、当身の重要性を認識した上で、時代背景等も加味し変化したものと考えられます。

合気道の当身の重要性は?

開祖植芝盛平翁が実戦であれば当身7分と言われたように、当身の重要性は、今でも変わりのないことです。

実戦での合気道の使用ということが、現実的でなくなる中で、稽古における技の中での当身にも変化が加わっています。

合気道において、当身は相手への牽制と体勢の崩しのために主に用いられ、そのことなしには技がかかることはありません。

当身は合気道の技の中で、重要な意味を持ち、技の要といえます。

ただ、当身による一撃必殺的な効果を求めない合気道においては、技の型を稽古する中で当身の重要性とやり方と体得していくことになります。

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