合気道の基礎練習は、基本的には単独で行います。
合気道における基礎練習と呼ばれる範疇には、受け身、構え、体の変更等の基本動作、それに膝行といったものが挙げられます。
基礎練習というものは、有段者になっても必ずどこかで行なっているもので、合気道の初心者だけに必須というものではありません。
基礎練習を繰り返すことで、技の稽古に入った際の怪我の防止にもなることは当然ですが、合気道に必要な体力や筋力といったものを効果的に身につけることができます。
合気道の基礎練習の第一歩目は?
基礎練習は、特に初心者であれば、技の稽古に入る前に十分にこなしておく必要があります。
その際、一番に注意することは、間違った基礎練習にならないように、師範や上級者の模範をよく見ることです。
そして自分の中に動きのイメージを作った上で反復練習するようにします。
武道の世界でいわれる見取り稽古をした上での練習ということです。
読んで字のごとく、「見て動きを取り稽古する」ということで、師範の動きを真似するためによく見るということです。
これは、基礎練習だけではなく、技の型の稽古に入っても行うことですので、基礎練習の時から意識しておくべきです。
基礎練習の実際は?
道場によって稽古の進め方に違いがありますので一概には言えませんので、私が稽古していた道場でのことを記述してみます。
少年部、一般の部の稽古の際には、稽古の開始から数分間は、受け身や膝行といったものを、一同で行なった後に技の稽古をしていました。
有段の部の稽古の際には、基本的には基礎練習を一同で行うことはなく、稽古の前の準備時間に各々で練習を終えて、稽古に入るようにしていました。
いずれにせよ、基礎練習は単独動作が基本なので、道場であろうがスペースを確保できる場所であれば、自分の納得いくまで反復練習しておくことです。
受け身は、本数を決めて左右両方を均等に、その場受け身で稽古します。
基本動作については、できれば全身が映る鏡等で確認しながら、一定本数を左右均等に稽古します。
膝行については、道場の端から端を往復するように稽古します。
膝行は、やりすぎると膝の皮がむけ出血したりしますので、そのあたりは調整しながら稽古します。
左右両方均等に練習しておくことが重要で、どちらか一方の練習をしてしまうと体と技のバランスが崩れてしまいます。
合気道の基礎練習はすべての土台に?
初心者の間は、技の稽古には入れず、受け身や基本動作の単調な繰り返しを単独で、道場の隅でやることもあると思います。
しかし、この基礎練習は、その後のすべての稽古の土台で避けては通れないものです。
この基礎練習がしっかりしていることで、その後の技の習得もスムーズにも、難解にもなるので反復練習が必須となります。