合気道では木刀を使用するのは攻撃側で、木刀を受ける技を使います。
合気道の演武や審査の際の木刀や短剣といった武器を使った攻撃を受ける技を稽古します。
合気道においては、攻撃のための技は基本的にはないと思います。
その意味からも、木刀を使っての技というよりも木刀などの武器を持った相手に対する技を稽古するということです。
しかしながら、木刀や短刀といったものを素振りや取り扱いを知らずに対応技を仕掛けること、すなわち受けることはできません。
目次
木刀や短刀の稽古は?
昇段審査や演武のために、受けを取る目的での木刀や短刀の素振りの稽古をすることはあります。
それに合気道をやりたいと思う人であれば、木刀の素振りをやってみたりすると武道をやっている感じが強くなり、そちらの興味が増すこともあります。
木刀は、剣道経験者であれば竹刀とほぼ同じ扱いとなりますが、右手が上、左手が下の状態で柄の部分を持ち振ります。
短刀では片手、基本的には右手で柄の端を握り、刀の刃は上にしてもちます。
合気道では技の型を中心に稽古していますが、その型の稽古をする際には、素手の手刀で稽古しています。
木刀や短刀は受け側が持ち、手刀の場合と基本的には同じように稽古します。
仕手(技をかける側)は、手刀と同様に捌きますが、実際は木刀の長さと恐怖感もあり、慣れるまで多少の稽古を必要とします。
木刀の使用の効用は?
木刀を振ることは、肩の力を抜いて振れば、素手でやるよりも効果と重要性を感じやすく、基本的な構えで相手を誘い込む際の手の形は、木刀を持った際の形と同様であり、技の稽古にも応用するコツにもなります。
また、技の稽古の中で脇を締めることが重要なことも、木刀を振ることで実感しやすいかもしれません。
合気道は、古武術にも発展の原点を持っていることから、木刀や短剣を所持した相手も想定して、技のやり方や構造が深化してきています。
自ら木刀や短剣を持って相手に攻撃に出ることは、合気道の精神に反しますが、木刀や短刀といった武器を持った相手を想定した場合にその武器を理解し、ある程度使えることは必要なことといえます。
合気道での木刀の利用法は?
合気道の基本は、自分の中心線を確保し、相手の力や動きを技に利用して制圧するための体術、体さばきの武道ともいえます。
その意味からすれば、木刀の振り方を合気道流にしっかり振れるように稽古することは、合気道の技の習得だけでなく体づくりにも有益であると思います。
木刀の振り方自体は、剣道などの振り方とは若干の違いがあり、指導を受ける道場の師範から適切な指導を受けることをお勧めします。