合気道の練り棒とは、木でできた丸い棒で、相手の関節を極める際の稽古等に使用する練習道具です。
一人で締め技等の練習をする際に、実体のない相手の腕や関節の極めの技の練習に使用することで、相手の腕に見立てた状態での練習ができます。
木でできているので、どれだけ酷使しても文句を言われることもなく、相手に気を使うこともなく練習できます。
道場での技の相対での稽古の準備として、一人練習等での使用をお勧めします。
合気道の練り棒の使用法は?
合気道の技の練習道具である練り棒をどう使うのかというと、まずは、棒の端をそれぞれ肘と手首に見立てます。
正面打ちに合わせる最初の形で、肘にあたる部分を軽く持ち、手首に当たる部分に手刀を当てます。
あとは、相手の腕を取っているのと同じように固め技の要領で、練り棒を動かします。
一教の固めは、以上のような要領で練習できますし、そのほかの技も練習できます。
練り棒は、相手の手首から肘までと想定されるので、その先の部分については想像した状態での使用になります。
合気道の練り棒でできる練習は?
練り棒は、前述のように、相手の手首から肘までを想定していますので、この部分に関する技であれば様々に一人練習ができます。
一教の固めや二教の締め技、四教のツボ押しの極めなどの練習ができます。
合気道の技の方の稽古の際、相手がいるため稽古の最中に思ったような抑えができなかったりすると、相手の方に気を使ったりして思ったように稽古できなかったりすることもあります。
そういった状況を生み出さないための一人練習として、練り棒を使用しての練習は、道場での技の相対稽古には効果的だと言えます。
個人的に利用していた練り棒は、ラップの芯を代用品として使用していました。
合気道でいう練り棒は、前述の練習道具の他に、杖を使って相対で練習する方法もあります。
この場合は、練り棒というよりも、棒で練るということになるかと思います。
杖を持った状態で相対し、正面打ちを打ってきた杖を、受けた杖で離さないように練ることで、相手の杖を左右に誘導し力の流れと体の使い方を練習するものです。
これは、杖を使い力の流れを練習するための練り棒とも言えます。
練り棒は一つの練習道具として?
合気道の技は、相手がいての練習が最も効果的であることは自明の理です。
しかしながら、相手がいない状態でも特定の部位を想定した技の練習に用いるのが練り棒といえます。
相手に気兼ねすることなく、自分のペースで固め技や締め技の練習ができます。
しかし、あくまで道場での練習を効果的にするためのものですので、イメージトレーニングの一環として利用されることをお勧めします。