合気道には、どれほどの女性師範が存在するのか?

合気道は、他の武道と違い、その時点での体格や筋力を利用した技の活用ができるため、女性の稽古者の割合も多いことが推測されます。

しかしながら、女性師範の存在は、明確な数字は分からないものの、それほど多いとはいえません。

合気会や養神館、それぞれの流派において、女性師範の所属が確認できますが、道場長としての女性師範の人数はかなり少ないのが現状です。

十数年稽古していた合気道養神館の地方支部では、女性の稽古者は全体の約2割程度で有段者もいましたが、女性師範まで上り詰める人はいなかったと思います。

男性や女性の性別に関わらず、有段者資格を取得することと、師範資格を取得することでは、難易度にかなりの違いがあります。

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合気道における女性師範の存在

合気道の本家本流である合気会では、二代目道主植芝吉祥丸に師事した女性師範の岡本洋子六段が、合気道京都の道場長としておられます。

合気会本部での稽古の後、パリやアメリカオレゴン州での合気道の稽古と海外での合気道の指導にあたられ、帰国後に合気道京都を設立されています。

合気会に次ぐ会員数を誇る合気道養神館においても、以前は女性師範として坂野師範がおられましたが、現在では女性指導員として四段保有の鴨原さおり指導員が所属されています。

合気道養神館の精晟会あざみ野支部には、寺田師範に師事された女性師範である松尾千津子(八段)師範がおられ、30年以上の指導を継続されています。

いずれの女性師範においても、男性同様、本部道場や地方の支部道場において長年の稽古を積んで師範資格を取得されています。

女性師範が少ない理由には?何か原因があるの?

合気道の各流派において、女性師範がそれほど多くないことの理由はさまざまに考えられますが、最大の理由は、目指す女性が少ないことです。

合気道の稽古と昇級や昇段審査条件に、性別による区別はなく、審査項目や審査事項は同様なものです。

現実問題として、男性よりも女性の方が非力で体力的に劣ることもありますが、稽古を継続することで、そのギャップを埋めることが可能です。

しかしながら、女性師範となるためには、男性よりも必要な期間が長期化することは容易に想像でき、男性よりも人生設計の難しい女性の取得人数が少ないことの結果となっているといえます。

女性師範とならないまでも、有段者資格を取得する女性の数は、男性と比較してもそれほど大差ない志望者が存在している印象があるものの、母数となる人数が少ないことの結果といえます。

合気道の女性師範としての道場主の存在

合気道の稽古を積み、昇級昇段の審査を通過することで、その先に師範という資格を得ることは、男性や女性という性別での区別はありません。

しかしながら、有段資格を取得することと師範資格の取得においては、求められる技量や体力、知識にかなりのギャップがあります。

女性師範を目指す稽古者の数の少なさもあり、道場主となる女性師範も少ないものの、各流派において長年指導にあたる方が存在しています。

女性師範の存在は、武道の裾野を広げると同時に、護身術としての合気道の可能性を広げるものといえます。

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