合気道は、「相和す」を体現した武道であり、技の稽古を通して心身の鍛錬と自然との調和を目指した理念を持っているため、基本的には試合が存在しません。
他の武道においては、武術の技量水準を他者との比較を目的とし、客観的な技量判断を求める意図もあり、さまざまなルールのもとでの試合が実施されています。
合気道においては、技量水準の判断を昇級昇段審査による認定を受けることで、自己研鑽の目安とするものでしかなく、他者との比較をするものではありません。
しかしながら、合気道も、大東流の体術を源流として植芝盛平翁によって創始された武道であるため、合気道S.A.,覇天会などの一部流派において、実戦形式の試合を行うことでの勝敗をつけるものも存在します。
合気道に試合が無い理由
合気道には、前述のように、他者との比較を求めるものでは無い理念が根底にあるため、基本的には試合がありません。
試合の代わりに、各自の技量向上と合気道の普及を目的とした演武会が開催されています。
合気道の演武会では、さまざまな技量水準の稽古者が、それぞれの設定での演武を披露します。
それぞれの演武について、指導部の師範代によって、さまざまな評価を行い、それぞれに表彰対象を選別することはありますが、勝敗をつけることはありません。
合気道では、和合という精神性を重視するため、試合での勝敗ではなく、自己研鑽の目安となる演武会で目的が達成されると考えられています。
合気道で試合を行う流派の存在
合気道で試合を行う流派の存在として、合気道S.A.,覇天会といった流派があります。
特に、合気道S.A.は、合気道養神館で師範をされていた櫻井師範が分派された流派で、実戦に特化された合気道といえ、試合が取り入れられています。
実際の試合は、合気道に限らず、他の流派や武道の経験者の参加を認められており、体重別の組み合わせでの試合が行われています。
50畳の畳の試合会場で、本戦5分での有効本数の多さで勝敗を決めます。
打撃技、関節技、入り身技において、それぞれの禁止事項が設けられ、寝技については基本的に禁止されています。
基本的には、立位での攻撃方法が主とした合気道を中心とした異種格闘技戦の意味合いが強いといえます。
合気道においては、試合ではなく演武会を開催
合気道は、体術を中心とした合気術に、「相和す」という精神性が重要視された武道であり、試合は存在しません。
合気道は、技の型の稽古を通して心身の鍛錬と自己研鑽を積むもので、他者との比較に重きをおいていませんが、技量水準の判断材料とするための目的と合気道の普及を目的として演武会が存在しています。
実戦での合気道の体術を試合形式で、他の武道や武術社の参加を認めて実施しているのが、合気道S.A.で、試合は、50畳の畳で5分間の試合時間で、技の有効本数で勝敗を決します。
基本的に合気道においては、試合形式のものではなく、演武会でその技を目にすることが一般的です。